黒楽釉・赤楽釉
※注)適応粘土と焼成条件に注意してください。
楽うわぐすり使用上の留意事項
排水につきましては、出来る限り行わないように留意して、素焼容器等の中で脱水処理を行った後、窯内で焼き固めて(処理温度1000℃)から廃棄するよう心掛けてください。
C-30 黒楽釉(無鉛)1150℃~1200℃
黒楽の粘土 楽茶碗は、軟陶とよばれ、多孔質で低温焼成であるために素材の軟らかみと暖かみを 持たせることが大切です。 造形として、軽く造るには、土そのものが軽いことと、成形上は重圧感のある形に作り、 実際手に取ると軽く感じられるように仕上げることが重要です。 ■黒楽土の配合例 ①童仙傍土(A-6) 60% 耐急熱急冷性粘土(A-1) 30% 並シャモット粉(A-11) 10% ②童仙傍土(A-6) 70% テラコッタ粘土(A-3) 30% 黒楽のうわぐすり 楽焼きは鉛を主成分としたうわぐすりであるため、750~800℃ぐらいから調整することが 出来ますが、いわゆる黒楽と称される作品は、比較的高い温度(1,000~1,200℃)で焼かれ るものが中心です。 基本となり、黒呈色の主原料として、加茂川石粉を用います。 焼き方 窯は、あらかじめ加熱し、1200℃まで上げておきます。 窯内部の雰囲気は、還元気味が適しています。 釉掛けを終わり余熱にしてあぶった作品を窯内に投入します。 窯中の作品は、10~15分経過しますと、うわぐすりが熔け始め表面に艶が出てきます。 窯内部の色合いに区分の付きにくい一体感の出てきた段階で、うわぐすりの熟成を判断します。 (最も大切な段階です) 釉調を確認後、作品をとりだし、急冷します。 |
C-31 赤楽釉(透明無鉛)750~850℃
赤楽の粘土 やわらかな焔の色合い、暖味のある土味、赤楽にはそんな粘土が要求されます。 赤楽の粘土は、焼く温度を低く押さえ、粘土中の鉄分の発色を旨く引き出してやること が大切です。 見た目には、薄黄土色から赤茶褐色で手の平で丸くなる性質の土であれば、大抵用いる ことができます。 赤楽の味わいは、土の発色にあります。 土味を損なわないように、他の粘土と配合して成形性を高めます。 赤楽土(A-53)は、赤楽独特の発色が得られやすいように調整された粘土です。 ■赤楽土の配合例 ①含鉄粘土 60~70%(鉄分を含んだ粘土) シャモット粉 10% 枝下木節粘土 10~20%(可塑性調整粘土) ②大物赤土 90% シャモット粉 10% 赤楽のうわぐすり 赤楽は、黒楽のようにうわぐすりのなかに呈色材が含まれず、作品の素地中に含まれる 微量の鉄分の働きによって赤みを出す技法ですから、赤楽用の粘土の選定が作風に多いに 反映してきます。 うわぐすりは、粘土の濡れの役割を果たしますので色合いの深まる透明効果が大切です。 焼き方 赤楽の粘土に適した焼成温度の理解が大切です。 目安となる温度域は、800~1000℃の範囲で、酸化炎が適しています。 |
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